真言宗愛宕山石田寺。 新選組副長 土方歳三のお墓があるお寺です。
土方歳三は1835年日野の石田村に生まれました。幼少時は近くを流れる浅川・多摩川、高畠不動尊で近所の子
供たちと遊んだといわれています。少年期を過ぎ、家業の農業・製薬を手伝うようになりました。佐藤彦三郎(義兄) から剣術の手ほどきを受けるようになり、そこで近藤勇、沖田総司、井上源三郎などと出会いました。尊皇攘夷の風 が強まり京都警備のために近藤勇などと新選組結成にともに中心的な役割を果たしました。時の経過と共に敗退を 重ね、箱館市内で官軍の反撃を受けて戦死しました。官軍との戦いで劣勢を悟った歳三は日野の実家に使いをだ し、手紙と自分の写真を託しました。
石田寺にある土方歳三の墓の戒名は「歳進院殿誠山義豊大居士」。墓石には額に入った遺影が取り付けられて
います。なお、このお墓には遺骨は埋葬されていません。遺体の所在については諸説があり、確認はされていませ ん。 歳三の生家、土方家がありました。この地は浅川と多摩川の合流地点に近いため、大雨の際にはたびたび洪水に 襲われました。天保十一年の洪水で歳三の生家は流されました。しかし、この森は歳三にとっては、思い出の多い 馴染みのあった場所に違いありません。 「とうかん森」は永い時間を経た今も、周囲を民家に囲まれた静かな環境の中に存在しています。昭和47年 (1972)12月20日に日野市のみどり保護登録樹林に指定されました。
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